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忙しい人のための気分転換9選|短時間で整うおすすめリフレッシュ法

  • 深呼吸とリラックスで自律神経ケア

「気分転換したいけれど、何から始めればいいのか分からない」。 そんな迷いに応えるため、この記事では効果が期待しやすい気分転換の方法を9つに整理して紹介します。

運動や睡眠などの生活リズムづくりから、香り・音楽・入浴・呼吸・書き出しといった自宅でできるリラックス法まで、今日から実践できるコツをまとめました。 あなたの生活に取り入れやすいものから試してみてください。

この記事では9つの具体策を紹介し、効果のポイントを分かりやすく解説します。

気分転換の適切な方法

空に向かって両手を広げているスーツの男性 「適切な気分転換にはどんなものがあるのかな?」 気分転換をしたいけど、適切な方法が分からないという方は多いのではないでしょうか。 そんな方のために、この章では適切な気分転換の方法をご紹介します。 適切な気分転換の方法は以下のようなものです。

【適切な気分転換の方法】

  • 適度な運動をする
  • 睡眠をとる
  • 日光浴をする
  • 親しい人と過ごす
  • 好きな香りを嗅ぐ
  • 音楽を聴く
  • ゆっくりと湯船につかる
  • 深呼吸をする
  • 紙に気持ちを書き出す

ここからは、適切な気分転換の方法や具体的な効果について解説します。 ご自身の生活に取り入れやすいと思う方法をぜひ試してくださいね。

適度な運動をする

ジョギングしている女性 適度な運動は気分転換になります。 ストレスを抱えた心身は「交感神経系」が過剰にはたらいています。

交感神経とは
「自律神経」の一つです。自律神経は意思に関係なく体の機能を調整する神経で、交感神経と副交感神経に分けられます。交感神経は体を活発に動かすときに、副交感神経は体を休めるときにはたらきます。

交感神経系が過剰にはたらいた状態になると、休息や睡眠による新陳代謝が低下してしまい、ストレスの対処が難しくなります。

ストレスとは
外部から刺激を受けたときの緊張状態のことです。ストレスの要因には身体的なものと心理的なものがあります。身体的要因には睡眠不足や疲労、心理的要因には不安、恐怖、失望などがあります。

適度な運動により満足感や開放感、リフレッシュ効果を得ることができるため、心身のストレスを解消することができます。 1日15分、ウォーキングや体操などで体の緊張をほぐす時間をつくってみましょう[1]。 またリラックス効果のあるヨガや筋肉のこりをほぐすストレッチなどもおすすめです。

気分転換として行う運動は楽しむ気持ちが重要であり、勝ち負けや技術にこだわらなくても構いません。 手軽で、好きだと思える運動を楽しい環境で行ってくださいね。

[1] 文部科学省「第2章 心のケア 各論

睡眠をとる

ベッドの上に置かれたアナログな目覚まし時計 適切な睡眠は気分転換につながりますストレスの解消には夜間の睡眠を快適なものにすることも重要です。

快適な睡眠のポイントは自分に合った寝具や照明を選び、寝室の温度・湿度に気を配ることです。 快眠のための室温は20度前後、湿度は40〜70%だといわれています[2]。 また定期的に運動する習慣があると夜間の睡眠が深くなります。 朝食はしっかりと摂り、夜食は控えめにすることが快適な睡眠につながりますよ。

日中に時間が取れる方は短い昼寝をすると良いでしょう。 短い昼寝はリフレッシュ効果をもたらし、午後の活力につながります。 昼寝をする場合は、15時以前に20〜30分程度行うと良いとされています[3]。 長い昼寝はむしろ活力を低下させるため控えてくださいね。

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「不眠症」 [3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「こころの健康気づきのヒント集

日光浴をする

手と新緑 日光浴も気分転換になります太陽の光を浴びると、脳内で「セロトニン」という安心感や幸福感をもたらす「幸せホルモン」が分泌されます

セロトニンとは
脳内の神経伝達物質の一種です。喜びや快楽、驚きや恐怖などをつかさどる神経伝達物質をコントロールし、精神を安定させるはたらきがあります。

セロトニンのこのはたらきによりストレスが軽減され、心に落ち着きを取り戻すことができます。

外出するのがおっくうな方は、窓辺で太陽の光に当たるだけでも十分効果があります。 強い日差しや長時間の日光浴は、心身の疲労につながってしまいますので、適度な時間で行うように気を付けてくださいね。

親しい人と過ごす

お父さんとお母さんと娘の3人で犬の散歩をしている様子 親しい人と過ごすことで気分をすっきりさせることができます。 これは言葉にして人に悩みなどを聞いてもらうことで、不安な気持ちから解放されるためだといわれています。 話をすることで、自分のなかで気持ちの整理ができたり、アドバイスをもらえたりすることもあるでしょう。 また誰かと一緒にいることで、沈んだ気分が続く状態を防ぐこともできます。

ただし、人といることで気疲れしてしまうようなときには一人の時間も必要です。 心身の状態を客観的に見て、そのときどきに応じた方法を考えていきましょう。

好きな香りを嗅ぐ

アロマオイルの瓶 香りによって気分転換する方法もあります。 リフレッシュしたいときのおすすめは、レモンやペパーミント、ユーカリなどの爽やかな香りです。 またリラックスしたいときにはラベンダーやカモミール、イランイラン、心のバランスを整えたいときはネロリやベルガモットなども試してみてくださいね。

香りは自律神経に作用して、副交感神経を優位にする効果があるといわれています。 副交感神経が優位になるとリラックスしたり、ストレスを軽減したりすることができます。 嗅覚から得る情報は直接脳にはたらきかけることで、感情の動きに作用するのです。 お気に入りの香りを探すのも楽しいかもしれませんね。

音楽を聴く

有線のヘッドホン 手軽にできる気分転換として音楽を聴くという方法があります。 なりたい気分に合わせて、音楽を選ぶと良いでしょう。 イライラした気持ちを変えたいときは激しめの曲を、落ち込んでいるときはゆったりとした曲を選んでみましょう。 また思い出の曲などはポジティブな感情を引き起こしやすいといわれていますので、ご自身にとって懐かしい曲を聴くのも効果的です。

聞き流すよりも、集中して聴き入った方が気分転換につながりますよ。 より音楽に集中するための方法として、ライブに参加する、楽器を演奏するなども良いでしょう。

ゆっくり湯船につかる

木の湯おけと手ぬぐい ゆったりと湯船につかることでも気分転換ができます。 湯船につかると血行が良くなり、体の中の老廃物が排出されやすくなるため心身の調子が整います。 また、やる気を出したいときは熱めのお湯に短時間つかると交感神経が優位になり、活力が出てきます。

逆に落ち着きたいときはぬるめのお湯に長めにつかることで副交感神経が優位になり、リラックスにつながります。 自宅での入浴に加え、仕事終わりや休日にサウナや温泉などに足を延ばして非日常感を味わうことも良い気分転換になりますよ。

入浴とうつ病の関連を調べた研究結果もあります。 全国の約1万人のうつ病でない65歳以上の高齢者を調査したところ、週7回以上の浴槽入浴をしている方で6年後のうつ発症割合が低くなっていました。 特に冬の浴槽入浴との関連は統計学的有意差がありました[4]。 ご自身の心身の状態に合った入浴法に取り組んでくださいね。

[4] S. Hayasaka et al. 「Association between tub bathing frequency and onset of depression in older adults: a six-year cohort study from the JAGES project.」The Journal of Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine 87(2)(2023)

深呼吸をする

新緑のなかで深呼吸する男性 ゆったりとした呼吸には気持ちを落ちつかせる効果があります。 不安を感じたときや焦っている気持ちを切り替えたいときには深呼吸をしてみましょう。 深呼吸の仕方

【深呼吸のやり方】

  1. 背筋を伸ばし楽な姿勢で座る。
  2. おへその下に空気をためるイメージで鼻からゆっくり息を吸い、おなかを膨らませる。
  3. おなかをへこませながら吸うときの倍の時間をかけて口から息を吐く。
  4. 体調に合わせ無理のない程度に(1)〜(3)を繰り返す。

また息を吸うときには自然や心地良いと感じるものをイメージし、息を吐くときには不快な気持ちが体から出ていくことをイメージすると、さらに効果を高めることができます。

ここでご紹介したのは、おなかを動かして呼吸を行う「腹式呼吸」です。 腹式呼吸は、現代人の酸素不足を解消する理想的な呼吸だといわれています。 ぜひ理想的な深呼吸のやり方を覚えて気分転換として取り入れてみましょう。

紙に気持ちを書き出す

メモ帳とペン 気持ちを紙に書き出すことも気分転換になります。 憂鬱(ゆううつ)な気持ちで息が詰まりそうなときは、そのままの気持ちを書き出してみましょう。 文章が苦手な方はイラストやマンガでも良く、何の意味もない落書きでも構いません。

重要なのは頭のなかだけで考えるのではなく手を動かすことです。 これにより嫌な気持ちから距離を取り、客観的になることができますよ。 悩みから距離を取ることで、抱えていたネガティブな気持ちが和らぐでしょう。

また、紙に書き出すことで自分の考えを理解できるようになり、新しい選択肢などにも気付けるようになります。 紙に書くのが面倒な方はスマホやパソコンを使っても良いので、人に見せない前提で素直に自分の気持ちを表現してみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 気分転換は「合う・合わない」の個人差がありますが、習慣化しやすく、短時間でも効果を感じやすい9つの方法を押さえておくと実践がぐっと楽になります。

要点を以下の通りです。
・生活の土台:運動・睡眠・日光浴・人との時間で自律神経や気分の安定を後押し
・即効性のある自宅ケア:香り・音楽・入浴・深呼吸・書き出しでオン/オフを切り替え
・コツ:短時間でOK/「気持ちいい」を基準に継続/やり過ぎは逆効果に注意

Q&A

Q気分転換はどれくらいの時間行えば効果がありますか?
A長時間行う必要はありません。5〜15分程度でも、意識的に気持ちを切り替えることで十分な効果が期待できます。大切なのは「短時間でも継続すること」です。
Q気分転換は毎日同じ方法を続けたほうがよいですか?
A必ずしも同じ方法でなくて構いません。体調や気分に合わせて複数の方法を使い分けることで、無理なく続けやすくなります。「今日はこれが心地よい」と感じるものを選びましょう。
Q忙しくて時間が取れない場合でもできる気分転換はありますか?
Aはい、あります。深呼吸、音楽を聴く、香りを嗅ぐ、紙に気持ちを書き出すなどは、数分あれば自宅や職場でも実践できます。忙しいときほど短い気分転換が役立ちます。
Q気分転換をしてもあまりスッキリしないのはなぜですか?
Aストレスが強く蓄積している場合や、睡眠不足・疲労が続いている場合は、効果を感じにくいことがあります。その場合でも心身を休ませる意味はあるため、生活リズムの見直しと併せて続けてみましょう。
Q気分転換だけでストレスは解消できますか?
A気分転換はストレスの根本原因を解決するものではありませんが、心と体を守るための大切なセルフケアです。つらい状態が長く続く場合は、周囲に相談したり専門家のサポートを受けることも検討しましょう。

深呼吸やリラックスで自律神経を整える4ステップ

  1. STEP 1STEP 1まずは不安や課題に気づく
  2. STEP 2STEP 2解決方法を知る
  3. STEP 3STEP 3あなたに合う方法を選ぶ
  4. STEP 4STEP 4続けて実感する