毎日寝ているのに疲れが取れない?快眠の仕組みと健康効果を解説
毎日しっかり眠っているつもりなのに、疲れが取れない……そんな経験はありませんか?
実は「睡眠の時間」よりも「睡眠の質」が心身の健康に大きく関わっているといわれています。 快眠を得ることで、集中力や意欲の向上、生活習慣病やメンタル不調の予防にもつながります。
この記事では、快眠の定義や睡眠の質がもたらす効果、さらに睡眠障害との関係について詳しく解説します。 睡眠と健康の深い結びつきを理解する第一歩としてお役立てください。
快眠とは
気持ち良くぐっすり眠ることを「快眠」といいますが、そもそも快眠とはどのようなものを指すのでしょうか。
実は睡眠の研究が進んだ現代においても、睡眠の質を客観的に評価するのは難しいとされています。 その上で厚生労働省は健康的な生活という観点から質の良い睡眠(快眠)を評価する指標を示しています。 具体的には以下のような条件が満たされていれば質の良い睡眠をとれているといえるでしょう。
【質の良い睡眠とは】
- 規則的な睡眠と覚醒のサイクルが確保されていること
- 必要な睡眠時間が確保され、日中に眠気や居眠りが生じないこと
- 睡眠の安定性が確保されていること
- 睡眠と覚醒のサイクルと生活サイクルとが合っていること
- 寝付きが良好であること
- 寝起きが良好であること
- 日中に過度の疲労感がなく、自分の睡眠に満足が得られていること
「ぐっすり眠れている」という満足感があれば、それで良いということですね。 では、ぐっすり眠れるとどのような良いことがあるのでしょうか。
まず質の良い睡眠は疲労回復につながります。 睡眠の質が良ければ、眠気による注意力や生産効率の低下を防ぐこともできるでしょう。 睡眠不足は重大な事故やヒューマンエラーを招く恐れもあるため、良質な睡眠をとることは極めて重要です。
しっかり眠ることは心の健康を維持するのにも役立ちます。 「睡眠障害」は多くの精神疾患において最もよく生じる症状といわれています。
実際、うつ病患者のうち、9割近い方が何らかの睡眠障害を患っているとされています[1]。 また長期にわたり不眠が続いている方はうつ病にかかりやすくなることも知られています。 明確な精神疾患でなくとも、しっかり眠れていない場合は集中力や意欲が低下してしまいます。
さらに睡眠不足や不眠を解消することは、生活習慣病を予防することにもつながります。 特に寝ている間に息が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」は高血圧や糖尿病のリスクを高めるため注意が必要です。
質の良い睡眠は体のさまざまな不調を解決してくれるのですね。
[1] 厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針 2014」
まとめ
いかがでしたでしょうか。 「快眠」とは単に長時間眠ることではなく、質の高い眠りによって心身が回復することを意味します。
本記事の要点は以下のとおりです。 ・快眠の指標:規則的な睡眠・寝付きや目覚めの良さ・日中の眠気がないこと ・良質な睡眠は疲労回復・集中力維持・メンタルヘルスの安定に寄与する ・睡眠障害や生活習慣病予防にも深く関わる
快眠は健康の基盤です。質の高い眠りというものを意識しましょう。
Q&A
- Q「快眠」の基準は?
- A規則的な睡眠覚醒リズム、十分な睡眠時間、日中の眠気がない、寝付き・目覚めが良い、満足感があることです。
- Q質の良い睡眠で得られる効果は?
- A疲労回復、集中力・生産性の維持、ヒューマンエラーの抑制など、日常パフォーマンスの向上につながります。
- Q快眠はメンタル面にはどう効くの?
- A快眠は心の健康を支えます。睡眠障害は多くの精神疾患で見られ、長期の不眠はうつ病リスクを高めます。
- Q睡眠と生活習慣病との関係は?
- A睡眠不足や不眠の改善は生活習慣病予防に役立ちます。特に睡眠時無呼吸は高血圧・糖尿病のリスク要因です。
- Qいびきや呼吸停止がある場合の対応は?
- A睡眠時無呼吸の可能性があります。命に関わるため、速やかに専門医で検査・治療を受けましょう。
日中の眠気をなくすまでの3ステップ
まずは不安や課題に気づく
睡眠の質を知り改善の一歩を踏みだそう。
解決方法を知る
良質な睡眠へ生活と環境を整えよう。