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睡眠を助ける食材4選!乳製品・GABA・グリシン・テアニンの効果とは

  • 日中の眠気をなくす

実は「何を食べるか」が睡眠の質に大きく影響します。 朝食に乳製品を取り入れたり、特定の栄養素を意識するだけで眠りの深さが変わるのです。

本記事では、睡眠を助ける食品や成分(乳製品・GABA・グリシン・テアニン)を紹介します。 普段の食事に簡単に取り入れられる方法ばかりなので、ぜひ参考にしてください。

今すぐできる!ぐっすり眠るための食習慣の秘訣とは

睡眠の質は日頃の食習慣にちょっとした工夫を取り入れるだけでも改善することができます。 ここからは、良く眠るために今すぐ簡単に取り入れられる、有効な食生活の工夫をご紹介していきますね。

【食習慣における工夫】

  1. 朝ごはんに乳製品をとる
  2. GABAが含まれた食品をとる
  3. グリシンが含まれた食品をとる
  4. テアニンが含まれた食品をとる

朝ごはんに乳製品をとる

良く眠るためにおすすめなのが、牛乳やヨーグルトといった乳製品を朝ごはんに取り入れることです。

乳製品群

乳製品なら、忙しい朝でも手軽に摂ることができますよね。 牛乳をはじめとした乳製品の摂取量が多い方は、摂取量が少ない方に比べて起床時刻が早く、日中に眠気を感じる傾向が低いことが分かっています[1]。 乳製品には抑うつ効果もあるとされ、心身ともに健康を増進する効果があるのです。

また、朝食を摂ることで日中の活動に必要なエネルギーを補給することができます。 朝食を摂らないとエネルギーが足りず運動不足になり、さらに睡眠の質が下がってしまうかもしれません。 乳製品を含んだ朝食を摂れば一石二鳥で睡眠に良い影響を与えられるでしょう。

[1] 岡島 義「牛乳乳製品摂取量と睡眠・疲労・健康感に関する一般人口調査研究」(乳の学術連合)

GABAが含まれた食品をとる

睡眠の質を向上させる効果があるとして近年注目されているのが「GABA」です。

「GABAって本当に効果があるのかな……?」 と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。

2018年に発表された研究では就寝30分~60分前にGABAを摂取した方の睡眠の質が改善されたことが報告されています [2]。 この研究によれば、GABAを2週間とり続けた方はノンレム睡眠の時間が増え、よりぐっすりと眠ることができるようになったとのことです。

サプリメントをはじめ、最近ではGABAが配合されたお菓子も販売されています。 気軽に摂取できるのがうれしいポイントですよね。

メモ
GABAが配合されているサプリメントやお菓子などで、眠りに対する効果が証明している商品の多くは「機能性表示食品」です。機能性表示食品とは、企業が科学的な根拠をもって人の体に与える影響を表示している食品のことをいいます。

仕事や勉強で忙しいときには、手元にGABA入りのサプリメントやお菓子など手軽に食べられる食品を用意しておくと良いでしょう。

メモ
妊娠中の方は、サプリメントや健康食品などを服用する際、かかりつけの医師に相談するべきだといわれています。GABA配合の場合も同様に、かかりつけの医師に確認してみましょう。

[2] 外薗英樹ほか「健常成人におけるGABA 経口摂取が睡眠に与える影響―無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験―」(『薬理と治療』Volume 46, Issue 5, 757 - 770(2018))

グリシンが含まれた食品をとる

グリシンも睡眠の質を高めるのに有効な成分だといわれています。

グリシンとは
たんぱく質を構成するアミノ酸の一つです。

就寝前にグリシンを摂取すると、翌日の眠気や疲労が改善されたという研究結果 が発表されています[3]。 グリシンは以下のような食品に多く含まれています。

【グリシンを多く含む食品と可食部100g当たりの含有量】

食品名 含有量(可食部100g当たり)
ほたて貝柱(煮干し) 7300mg
するめ 4900mg
かつお削り節 3500mg
ビーフジャーキー 2800mg
鶏もも肉(皮付き、焼き) 2100mg

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに執筆者作成

「自分で料理するのは苦手……」 という方は、サプリメントを利用するのも良いかもしれませんね。

メモ
グリシンは、睡眠の質を上げるだけではなく、統合失調症や脳卒中などにも有効であるといわれています。人体にとっては安全な物質だといわれていますが、妊娠中・授乳中の方はサプリメントや健康食品などから摂取する場合はかかりつけの医師に相談してみましょう。

[3] 安居 昌子、坂内 慎「睡眠改善食品 機能性表示食品成分グリシンを中心として」(『ファルマシア』Vol. 52 No. 6 531-533)

テアニンが含まれた食品をとる

テアニンという成分にも睡眠の質を高める効果があるといわれています[4]。 テアニンはアミノ酸の一種で、緑茶や紅茶などに含まれるうま味成分の一つです。

お茶を飲むと気持ちが落ち着くのは、テアニンの作用であるといわれています。 テアニンはお茶から摂取することもできますが、お茶には眠気覚ましの効果があるカフェインも含まれています。 そのため睡眠の質を高める目的でテアニンを摂取したい場合は、サプリメントやテアニンが添加された健康食品から摂取するのがおすすめだといえるでしょう。

メモ
テアニンにはストレスを軽減する作用もあります 。睡眠不足が重なりストレスなどでお困りの方は、テアニンが配合されたサプリメントなどを摂ってみると良いかもしれませんね。ただし、妊娠中・授乳中の方はサプリメントや健康食品などから摂取する場合にはかかりつけの医師に相談してみましょう。

[4] 小関誠, レカラジュ・ジュネジャ, 白川修一郎「アクチグラフを用いたL-テアニンの睡眠改善効果の検討」(『日本生理人類学会誌』2004年第9巻第4号143-150)

まとめ

いかがでしたでしょうか。食習慣を工夫することで、ぐっすり眠れる体づくりが可能です。

本記事のまとめ:
・朝食に乳製品を取り入れると眠気改善に有効
・GABA・グリシン・テアニンなどの成分が睡眠の質を向上
・サプリメントの活用も一つの手段

毎日の食事を見直すだけで、自然と睡眠改善につながります。

Q&A

Q朝ごはんに乳製品をとると本当に眠りが良くなるの?
A はい。牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、起床リズムを整え、日中の眠気を感じにくくする効果があります。朝食に取り入れることで、睡眠の質が自然に上がります。
QGABA入りの食品やお菓子は本当に効果があるの?
A研究では、就寝30〜60分前にGABAを摂取するとノンレム睡眠の時間が増えることが確認されています。サプリや機能性表示食品を上手に活用しましょう。
Qグリシンはどんな食品に多いの?
Aほたてやするめ、かつお節、鶏肉などに多く含まれています。料理が難しい場合は、サプリでの摂取も選択肢です。
Qテアニンはお茶から摂るだけで十分?
Aお茶にも含まれますが、カフェインも同時に摂ることになるため注意が必要です。睡眠改善目的ならサプリメントで摂るのがおすすめです。
Qサプリメントは誰でも安心して飲んでいいの?
A妊娠中・授乳中の方は、かかりつけ医への相談が必要です。安全に摂取するためにも、体調や状況に合わせて取り入れましょう。

日中の眠気をなくすまでの3ステップ

  1. STEP 1STEP 1まずは不安や課題に気づく
  2. STEP 2STEP 2解決方法を知る
  3. STEP 3STEP 3あなたに合う方法を選ぶ