ストレスで食欲がなくなる理由とは？脳と腸の関係と改善法を解説

「ストレスで食べられない」は、気分だけの問題ではありません。 脳と腸は神経ネットワークとホルモンで密接につながっており、精神的負荷は消化機能や食欲に直接影響します。 本記事では、原文をそのまま引用しながら、ストレスが食欲を減退させる仕組み（脳腸相関、自律神経、ホルモン）を確認します。体の反応を理解し、ムリのないセルフケアにつなげる前提知識としてご覧ください。

ストレスからくる食欲不振はなぜ起こる

現代社会では精神的なストレスを抱えることが多く、それが原因となり食欲不振を起こしてしまうことも多くあります。 この記事では、ストレスからくる食欲不振はなぜ起こるのかを解説します。

消化管と脳は密接につながっている

摂食中枢と満腹中枢は脳の視床下部にあり、胃腸などの消化管と脳は密接な関係があります。 食欲が起こる仕組みは、以下のとおりです。

食事のにおいや味、あるいは食べ物が消化管に入ることで、胃で消化管ホルモンが生成され、胃液の分泌・胃の運動調整などの消化活動を開始します。 食べ物の摂取後、胃での消化を終えると、十二指腸や小腸に運ばれます。 すると、腸粘膜から胃の活動を抑制する消化管ホルモンが生成され、食欲の抑制をはたらきかける仕組みです。

さらに、血糖値が上がると脂肪細胞からレプチンという満腹中枢にはたらきかけるホルモンが分泌され、満腹を感じて食事を終了するように促します。 このように、胃や腸などの消化管と脳は連携し合い、密接につながっています。

ストレスにより消化管の運動異常や知覚過敏が起こる

消化管と脳は密接につながっているため、ストレスをため込み過ぎるとホルモンの分泌が適切に行われなくなり、消化管の運動異常や知覚過敏が起こってしまいます。 具体的には、ホルモン分泌がうまくいかないことで、十二指腸に食事がうまく運ばれず胃もたれを起こす、腸内にガスが貯留し、おなかが膨れたような感覚になる、といった症状が起こります。 これらの症状が原因で不安感や抑うつ感を感じるようになり、さらにストレスとなって症状を悪化させてしまうのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 ストレスは脳腸相関を通じてホルモン分泌や自律神経を乱し、食欲を低下させます。胃もたれ・張り感・不安感が重なると「悪循環」に入りやすいのが特徴です。

要点 グレリン（食欲促進）、レプチン（満腹）などのホルモンが関与 ストレスで消化管運動が乱れ、知覚過敏が起こりやすい 心身の両面ケアが改善の近道