セロトニンとは?「幸せホルモン」の作用と分泌を促すためのポイントを紹介
「セロトニンってなんだろう?」
「セロトニンを増やすにはどうしたら良いのかな?」
セロトニンについてこのような疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
セロトニンとは精神の安定に関わる脳内の神経伝達物質のことです。
そのため、不足すると精神が不安定になって攻撃的になる、不安やうつ、パニック障害などの精神症状を引き起こすといわれています。
さらに頭痛や目まいといった体の不調も引き起こします。
この記事ではセロトニンの作用や、分泌を促すために押さえたいポイントなどについて詳しく解説していきます。
心身共に健康に過ごしたいという方はぜひ最後までお読みくださいね。
1.セロトニンとは
セロトニンは脳内の神経伝達物質の一つです。
神経伝達物質は、神経細胞から他の細胞への情報伝達を行う化学物質です。
セロトニンの他に、アセチルコリンやドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどがあります。
セロトニンには喜びや快楽をもたらすドーパミンや、緊張や不安をもたらすノルアドレナリンなどの神経伝達物質をコントロールし精神を安定させるはたらきがあります。
ドーパミンは、食欲や性欲などを報酬として認識して求め続けるヒトの脳内の部位「脳内報酬系」の活性化において中心的な役割を果たす神経伝達物質の一つです。
またノルアドレナリンはストレスを感じたときに放出される交感神経の情報伝達に関わる神経伝達物質であり、ホルモンとしてもはたらきます。
セロトニンには、やる気や幸福感につながる物質であるといわれています。
このため別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。
セロトニンは必須アミノ酸である「トリプトファン」からつくられセロトニン神経から分泌されます。
セロトニン神経は、脳の中心部で大脳と脊髄の間に位置する「脳幹」という部分に存在します。
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「アミノ酸」
2.セロトニンの作用
「セロトニンにはどんな作用があるんだろう?」
セロトニンの作用についてもっと詳しく知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
セロトニンには精神を安定させる作用の他に、「メラトニン」と呼ばれる眠気を促すホルモンの材料になるという作用があります。
この章ではセロトニンの二つの作用について紹介していきます。
2-1.精神を安定させる
セロトニンには安心感や平常心をもたらし、精神を安定させる作用があります。
このため不足するとドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質のコントロールが不安定になり、攻撃的になったり、不安やうつ、パニック障害などの症状が現れたりするといわれています。
その他にも目まいや頭痛など体の不調を引き起こす恐れがあります。
2-2.メラトニンの材料になる
セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの材料になります。
セロトニンが不足するとメラトニンが減少するため、睡眠の質が低下したり寝付きが悪くなったりといった悪影響が表れます。
3.セロトニンの分泌を促すポイント
「セロトニンを分泌させるにはどんなことをすれば良いのかな?」
健やかな生活を送るために睡眠や精神の安定に関わるセロトニンを増やす方法を知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
セロトニンの分泌を促す方法はいくつかあります。
ここからはセロトニンを増やす方法について紹介していきます。
ポイント1 日光を浴びる
セロトニンを増やすにはまず日光を浴びるようにしましょう。
セロトニン神経は日光を浴びることで活性化し、セロトニンを分泌します。
セロトニンの分泌を促すには、朝起きてすぐに日光を浴びるのが望ましいとされています。
目が覚めたらカーテンを開けて日差しを浴びたり、朝にウォーキングしたりして日光を浴びましょう。
ただし、セロトニンは日光を浴びたからといって無限に増えるわけではないので、数十分程度の日光浴で十分です。
また早寝早起きを心掛け規則正しい生活を送ることもセロトニンの分泌には重要です。
ポイント2 適度な運動を行う
適度な運動でもセロトニンの分泌を促すことができます。
なかでも一定のリズムで行う運動がセロトニンの分泌を高めます。
セロトニンの分泌を促す運動として、ウォーキングやランニング、水泳、サイクリングなどが挙げられます。
また下腹部にある丹田を意識して呼吸をすることによってもセロトニンを分泌させることができます。
呼吸が浅くなるとセロトニンの分泌が弱まるため、腹筋を使って深く呼吸をしましょう。
ポイント3 よく噛んで食べる
食事の際によく噛んで食べることはセロトニンを増やすのに効果的です。
運動に限らず一定のリズムで繰り返すものは、セロトニン神経を刺激してセロトニンの分泌を促すといわれています。
そのため、噛むことでも効果が得られるのです。
食事によってセロトニンの分泌を促すためにも、普段の食事からある程度歯応えのある食材を食べるように意識しましょう。
またガムを噛むことで一定のリズムで噛む動作を続けられるため、セロトニンの分泌を促すことができます。
ただし、一度に大量のガムを噛んだり長時間噛み続けたりすると、顎(がく)関節を痛めることにつながる恐れがあるため注意しましょう。
ポイント4 必要な栄養素を十分に摂る
セロトニンを増やすにはセロトニンを合成するのに必要な栄養素を摂取することが重要です。
セロトニンの合成には体内で生成できない必須アミノ酸の一つであるトリプトファンが必要です。
セロトニンを増やすためにもトリプトファンは積極的に食事から摂取するようにしましょう。
トリプトファンを多く含む食品には牛乳やチーズなどの乳製品、納豆や豆腐、みそなどの大豆製品、米などの穀類、カツオやマグロなどが挙げられます。
またトリプトファンからセロトニンを合成するのに必要な「ビタミンB6、ナイアシン、マグネシウム」などの栄養素を含む食品も摂取するようにしましょう。
ビタミンB6とナイアシンはビタミンB群の一種です。
ビタミンB群については以下の記事で詳しく解説しています。
ビタミンB群とは?8つの栄養素のはたらきや適切な摂取量を解説
またマグネシウムはミネラルの一種です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
マグネシウムとは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を解説
ただしこれらの栄養素だけ摂取すれば良いというわけではないため、バランスの良い食事を心掛けることが心身の健康の基本となります。
ポイント5 睡眠を十分にとる
セロトニンの分泌には十分な睡眠をとることも重要です。
十分な睡眠がとれずにいると脳の機能が低下して、ささいなことでいらいらしたり、気分が晴れなくなったりしてしまいます。
セロトニンは脳内の神経伝達物質であるため、脳の機能が低下すれば分泌が減ってしまうでしょう。
セロトニンの分泌が減るとメラトニンも減少するため、寝付きが悪くなったり睡眠の質が低下したりといった悪影響を及ぼす恐れがあるのです。
セロトニンを増やすためにも睡眠時間を十分に確保するようにしましょう。
4.セロトニンについてのまとめ
セロトニンは脳内の神経伝達物質の一つです。
ドーパミンやノルアドレナリンを制御し、精神を安定させる作用があります。
その他にもメラトニンの材料になるため、セロトニンが不足するとメラトニンも減少し寝付きが悪くなったり睡眠の質が下がったりしてしまうでしょう。
セロトニンは日光を浴びることでセロトニン神経が活性化し分泌されます。
朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びたり、軽いウォーキングをしたりすると良いでしょう。
1日数十分程度を目安に日光を浴びるのがおすすめです。
またセロトニンを増やすには日光を浴びるだけでなく、一定のリズムで行う運動をすること、食事の際によく噛むこと、十分な睡眠を心掛けることなども重要です。
そして食事面ではセロトニンの材料となるトリプトファンや、セロトニンの生成を助けるビタミンB6やナイアシン、マグネシウムなどの栄養素を含む食品を積極的に摂取しましょう。
セロトニンの分泌を促し健康的に過ごすためには普段の生活習慣を見直すことから始めてくださいね。