自律神経を整えてストレスに強くなる!簡単にできるリラックス習慣
ストレスによる吐き気は、心身のバランスが崩れているサインでもあります。 一時的に症状を抑えることも大切ですが、根本的には「ストレスをためにくい体づくり」こそが重要です。 心と体のケアを整えることで、ストレスを受けても自律神経が乱れにくくなり、吐き気の再発を防ぎやすくなります。
本記事では、ストレスを発散し、心身の緊張を和らげる具体的な生活習慣を紹介します。深呼吸・ストレッチ・趣味・睡眠など、どれも特別な道具を必要としない簡単な方法ばかりです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ストレスの影響を受けにくい体になるには?
症状が治っても、ストレスが原因である場合にはまた症状が出てしまう可能性があります。 食事や生活習慣を改善して体の負担を軽減してあげるだけではなく、ストレスをため込まないことも重要です。 たまっているストレスを発散する方法と、ストレスの原因から離れる方法が考えられます。 次の章から具体的にご説明していきましょう。
ストレスを発散する
まずは自分に合ったやり方でストレスを発散することを考えてみましょう。 趣味に没頭したり、友人と喋ったりすることがストレス発散になることは簡単にイメージできますよね。
【ストレスを発散する方法】
- 深呼吸して気持ちを落ち着けよう
- ストレッチで緊張をほぐそう
- 親しい人と話そう
- たくさん笑おう
- 太陽の光を浴びよう
- 趣味に没頭して日常を忘れよう
- よく眠って疲れを取ろう
深呼吸して気持ちを落ち着けよう
仕事のプレッシャーや緊張感が吐き気などの身体症状として現れる場合もあります。 深呼吸して、気持ちを落ち着けることを意識しましょう。 深呼吸はストレスや緊張、不安を和らげるのに効果がある方法として知られています。 ただ大きく息を吸って吐くのではなく、腹式呼吸をすることでより効果が期待できますよ。
椅子に座る、あおむけになるなどの楽な姿勢で目を軽く閉じ、息を吐くことから始めましょう。 できるだけゆっくり時間をかけて吐き出した後は、鼻から一気に息を吸います。 息を吸ったときおなかが膨らんでいることを意識してくださいね。 何度か繰り返し、ゆっくりと目を開けましょう。
仕事の合間や眠る前など、短時間でできるのが大きなメリットです。 特に緊張している場面では効果的ですよ。
ストレッチで緊張をほぐそう
ストレッチは特別な器具を使ったり長い時間をかけたりすることなく手軽にストレスを発散することができる方法の一つです。 仕事などでつい長時間同じ姿勢を取り続けてしまっていませんか? 体をほぐすことで、心もほぐすことができますよ。
ストレッチにはさまざまなものがありますが、座ったまま組んだ両手を上に伸ばし、そのまま胸を張るいわゆる「伸び」も立派なストレッチの一つです。 ゆっくりと首を回したり、眼球を上下左右に動かしたりするのも良いでしょう。
親しい人と話そう
親しい人と話すことも良いストレス発散になるでしょう。 家族の団欒や友人との食事は気持ちを癒したりリフレッシュしたりしてくれる格好の機会ですよね。 お茶を楽しんだり、お酒を飲んだりするのも良いでしょう。
ストレスを抱えているとき、話を聞いてくれる相手がいれば気の持ちようが随分と変わるはずです。 また、話すことで自分の頭のなかが整理され考えをまとめられることもあるかもしれません。 「仕事や勉強に忙殺され、自分の世界にこもりがちになってしまう……」 という方は、意識して親しい人との時間をとるようにしてみましょう。
たくさん笑おう
笑うこともストレス発散法の一つです。 笑うと腹式呼吸になり、たくさんの酸素を消費することになります。 ストレスを受けると脳が興奮状態に陥って酸素をたくさん消費するため脳のはたらきが低下してしまいますが、笑うことでたくさんの酸素を取り込み、脳を活性化することができます。
また笑うことで自律神経のバランスが整うともいわれています。 忙しい日々が続いていて厳しい表情で毎日を過ごしてしまっていませんか? 親しい友人と話すのはもちろん、漫才やコント、落語などで笑うのも良いでしょう。
太陽の光を浴びよう
日光を浴びることもストレスの発散になるでしょう。 日光を浴びると「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が促進されます。 セロトニンには心を穏やかにしたり脳のはたらきを活発にしたりする作用があり、不足するとストレスやイライラを感じやすくなるといわれています。
普段引きこもりがちだという方は少しでも外に出る機会を増やし、セロトニンの分泌を促しましょう。 ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの一定の動きを反復する運動もセロトニン分泌を活発にするので、まずは散歩などから始めるのも良いかもしれませんね。
趣味に没頭して日常を忘れよう
自分の好きなことでストレスを紛らわせるのも一つの手です。 ゲームや映画、本などの娯楽作品に触れたり、絵を描く、音楽を演奏するなどの創作活動に打ち込んだり、人によってさまざまな趣味があるでしょう。 自分に合った方法で、頭を空っぽにして何かにのめり込むことがおすすめです。
よく眠って疲れを取ろう
よく眠ることもストレス解消法の一つです。 睡眠は体の疲れを癒すだけではなく、脳を休めそのはたらきを保つ役割も果たしています。 睡眠不足の状態が続くと脳の機能が低下しストレスの影響を受けやすくなったり、自律神経やホルモンのバランスが乱れたりしてしまうのです。
ストレスがたまっていると感じているときには、十分な睡眠を取るよう心掛けましょう。 寝付きが良くないという場合には寝具を見直すのも一つの手です。 柔らかすぎる布団は不自然な姿勢になってしまい眠りにくいといわれています。 背骨のS字カーブを保てる適度な硬さの布団を選ぶようにしましょう。
また高すぎる枕は避けた方が安眠につながりますよ。 近年の研究では、高すぎる枕は脳卒中の原因の一つである特発性椎骨動脈解離の発症割合が高い傾向にあるとの報告があります[4]。 枕を選ぶときの参考にしてみてくださいね。
[4] Egashira S, Tanaka T, Yamashiro T, et al.「High pillow and spontaneous vertebral artery dissection: a case-control study implicating “Shogun pillow syndrome”」(European Stroke Journal. 2024;0(0))
(日本語のサイトはこちら)
まとめ
いかがでしたでしょうか。 ストレスによる吐き気を防ぐには、「ためない」「発散する」「整える」の3つの視点が大切です。 体と心の両面からケアすることで、自律神経のバランスが安定し、不調の再発も防ぎやすくなります。
ポイントを整理すると次の通りです。
・深呼吸やストレッチで体をほぐし、緊張をリセット
・太陽の光・笑い・会話・趣味などで心の活力を取り戻す
・睡眠環境を整え、十分な休息を取る
日常の中で少しずつ取り入れるだけでも、ストレス耐性が高まり、吐き気を感じにくくなっていくでしょう。