ストレッサーとは?ストレスをためる前に知っておきたい基礎知識
「ストレス」という言葉は日常的に使われますが、その正体をきちんと理解できている人は意外と少ないのではないでしょうか。 ストレスは単なる「気分の落ち込み」ではなく、私たちの心や体にさまざまな影響を及ぼす反応です。 我慢して放置してしまうと、気づかぬうちに心身のバランスを崩し、日常生活に支障をきたすこともあります。
この記事では、ストレスがどのように生じ、体や心にどんな影響を与えるのかをわかりやすく解説します。 ストレス発散法を実践する前に、まずはその「仕組み」と「危険性」をしっかり理解しておきましょう。
ためるの危険!ストレスを感じる仕組みと心身への悪影響
ストレスは体や心、行動にさまざまな影響を及ぼすため、無理に我慢してはいけません。 「そんなこと言われても、耐えるしかない状況だってあるんじゃない……?」 と現状にお困りの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ストレスをため込むと私たちの心身が危険な状態になってしまうことは事実です。 まずはストレスとはどんなものなのか、私たちにどのような影響を及ぼすのかという基本的な仕組みからご説明しましょう。
ストレスを感じる仕組みとは?
ストレスをそのまま我慢し続けていると人の体や心、行動にさまざまな悪影響を及ぼします。 例えばとても忙しかった日や、上司に叱られてしまったときなどに「疲れた」「つらい」と感じることも多いと思いますが、まさにこのような感情が「ストレス」です。 「忙しさ」「上司」などのストレスの原因となるものは「ストレッサー」といいます。
【ストレスの二つの要素】
- ストレスの原因(ストレッサー)
- ストレッサーによって生じた反応(ストレス)
これらは風船に例えると分かりやすいでしょう。
風船はストレッサーによって押さえつけられ、ストレス反応としてゆがみが生じます。 ストレスは心理的・社会的な要因が多くを占めていますが、睡眠不足といった生理的なものや、暑さ・寒さといった物理的な環境もストレッサーになり得ます。 一方、いわば風船の「弾力性」のようにストレッサーに抗って元に戻ろうとする力もはたらきます。 しかし、風船を押さえ付けるストレッサーの力が強すぎると、限界を迎えた風船は破裂してしまうかもしれません。
ストレスが心身や行動に与える悪影響とは?
風船が破裂するように私たちがストレスの限界を迎えてしまうと、どのような影響が出てきてしまうのか気になりますよね。 ストレスは私たちの体や心、行動にさまざまなかたちで悪い影響を及ぼします。 気持ちが不安定になったり、食欲がなくなったり、夜眠りづらくなったりした経験がある方も多いのではないでしょうか。
そのような状態のまま放置して同じようにストレスを受け続けていると、病気にかかるリスクが上がってしまいます。 心当たりのある方は「自分がストレスをため込んでいる」という自覚を持ち、我慢をしすぎないようにしてくださいね。 特に以下のようなストレスサインが現れている場合は、心に負担がかかってしまっている証拠です。
【心のストレスサイン】
- 悲しい、憂うつな気持ちが続いている
- 不安感、イライラ、緊張感が消えない
- 無力感が続きやる気が出ない
【体のストレスサイン】
- 食欲が出ない、痩せてきた
- 寝付きが悪い、夜中や朝早くに目が覚める
- 手や足の裏に汗をかく
【行動のストレスサイン】
- 消極的になった
- 周囲との交流を避けるようになった
- 飲酒や喫煙の量が増えた
自分でできることからストレスを発散し、続く場合には専門の医療機関を受診することも検討しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 ストレスは誰にでも起こる自然な反応ですが、放置すると心や体に深刻な影響を与える可能性があります。 「最近なんだか疲れが取れない」「気持ちが沈む」と感じる場合は、ストレスサインが出ている証拠です。
この記事の要点を整理すると、以下のようになります。
・ストレスは「原因(ストレッサー)」と「反応(ストレス)」の2つで構成される
・我慢を続けると、心・体・行動に悪影響が出る
・不安・不眠・イライラなどのサインが現れたら早めの対処を